安倍首相は天皇陛下に大政を奉還し、在日米軍を撤退させよ。

いまだ記憶に新しいが、サンフランシスコ講和条約発効から60周年の節目に当たる今年の4月28日に、安倍首相は「主権回復の日」を慶祝する記念式典を政府主催で、しかも天皇陛下の御臨席を仰いで開催した。

しかしこのサンフランシスコ講和条約は、日米安保条約やその下にある日米地位協定とセットであり、表面では我が国の主権回復を装いながら、裏面では却ってこれをアメリカの軍事的頚木で拘束することによって、我が国の天皇国体を封印し、その再軍備を永久に阻止するのみならず、我が国をアメリカによる対アジア政策の戦略的前方拠点として利用することが目的であった。

確かに講和条約発効によって、我が国は国家の内政権は取り戻したが、我が国固有の領土である沖縄や本土、しかも天皇陛下がおわします皇居から僅々30キロの距離にも満たない横田や横須賀には、いまも強大な米軍が駐屯し、さながら嘗て北条や徳川が朝廷を監視するために置いた六波羅探題や京都所司代のように、我が国政府の動向に睨みを利かせているのである。

軍事的独立なくして外国的独立なし。安部首相をはじめとする我が国のネオコン勢力が、シナの脅威を喧伝し、「日米同盟」の強化と称して、我が国の軍事支出をいくら増やしたとしても、自衛隊の作戦や装備体系がもはや在日米軍のそれと一体化してしまっている状況の中では、つまるところ、アメリカの軍産複合体からオスプレイのような高い兵器を押し売りされ、アメリカの侵略的な世界政策に無理やり加担させられるのが関の山であり、我が国の軍事的独立は近づくどころか遠のくばかりである。またこうした日米安保体制に基づく軍事的従属が、講和条約以後の60年間、我が国に外交的自主権を欠いたアメリカの保護国的な地位を強いてきたのである。

アメリカによる占領政策のテーゼは二つである。一つは天皇主権を否定し、日本を「象徴天皇制」で偽装した事実上の共和政体に改造すること、そして我が国の再軍備を阻止し、米ソ冷戦が勃発した後は、軽武装を認めながらも、軍の統帥権は天皇ではなく、あくまで国民に選挙された内閣総理大臣に帰属させることである。かくしてアメリカは、我が国の天皇と国民とを結び付ける君臣の関係を引き裂くことによって、我が国を物理的のみならず精神的にも武装解除し、我が民族における生命力の根源を絶とうとしたのである。

そして上述した二つのテーゼは、安倍首相が「主権回復」と云って礼賛する講和条約によって払拭されるどころか、却って我が国敗戦後の既成事実として法的に追認され、我が国のアメリカに対する従属的な地位を半永久的に固定化する結果を来たした。

こうしてみると、我が国は講和条約によって外交権を喪失したばかりでなく、一見回復したかに思われる内政権すらも真に取り戻したとはいえない。なぜならば、本来我が国は皇祖天照大神が天孫瓊瓊杵尊に下された天壌無窮の神勅によって、万世一系の天皇陛下のみが我が国をしらし給う(御統治なさる)べき唯一正統な君主であり、国民はその大政を翼賛する臣下であるはずにもかかわらず、現実の政治は、国民主権という革命思想、簒奪イデオロギーが明記された現行憲法に基づいて、国民に選挙された議会によって決定され、天皇ではなく議会に対して責任を負う内閣総理大臣、つまり今では安倍首相によって執行されているからである。

このように、我が国はサンフランシスコ講和条約によって、主権を「回復」したのではなく、「喪失」したのである。安倍首相は、自称「主権回復の日」を祝う式典に畏くも天皇陛下の御臨席を仰いだが、それは厚顔無恥によるものでなければ、袞竜の袖に隠れて、自己の政治的野心を遂げようとする悪意に発するものである。

もしも彼が、真に我が国の主権回復を願いこれを実行に移さんとするのであれば、安倍首相よ、閣下は速やかに大政を天皇陛下に奉還し、アメリカに操縦された「国民の軍隊」である自衛隊の統帥権を陛下にお返しすることで建軍の本義を正し、自衛隊を「天皇の軍隊」としての赫々たる皇軍に改変せしめよ。そして夷狄攘夷の勅命を天皇陛下に奏請し、在日米軍の駆逐排除を国家の至上命題とし、万難を廃して戦え。保守の名を騙り、国民を瞞着するのはいい加減にし給え。


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