浦安市の歴史・公民教科書採択に関する柳市議の議会質問

郷里の同志である浦安市議の柳毅一郎君が、9月議会の一般質問で歴史・公民教科書採択について質問している。以下は柳君のブログから議事録該当箇所の引用(http://www.yanagi-k.com/?p=2163)。先に要点を言うと、彼の質問は、第一に教科書採択の議論を非公開にするのはなぜか、第二に、浦安市の教科書採択が隣の市川市と共同採択になっているのはなぜか、また採択を浦安単独ではできないのか、という二点である。

第一の質問に対して、市当局は「教科書の採択には、静ひつな環境を確保し、外部からの働きかけに左右されることなく、公正かつ適正な採択がなされることが必要」、また第二の質問に対しては、「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第12条に より、「都道府県の教育委員会は、市若しくは郡の区域又はこれらの区域をあわせた地域に、教科用図書採択地区を設定しなければならない。」と規定されてい ます。本市と市川市が共同採択地区となっておりますのは、千葉県教育委員会が自然的、経済的、文化的条件を考慮して、葛南西部採択地区として設定しているため」と、答弁している。

いずれも釈然とせず、いささか暖簾に腕押しの感が否めないが、少なくとも、これまで浦安市の無知と怠慢によって放置され続けてきた自虐史観、無国籍主義の東京書籍を問題視し、これを市議会における議論の俎上に上げたというだけでも、今回の柳市議の行動は賞賛に値する義挙である。

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(柳毅一郎君) それでは始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず、件名1、浦安市の教育について、要旨1、教育委員会の認識、細目1、歴史・公民教科書についての認識から始めます。
 私が言うまでもないんですけれども、改めて歴史や公民を学ぶ意義とは何かを考えると、やはりグローバル化が進む現在、世界や日本に対する基礎的な教養ですとかを培って、国際社会に主体的に子どもに生きてほしいと私は思っております。また、学ぶということは特段子どもに限ったことではなく、いまだ自分も学びの道半ばでございます。言うまでもないですけれども、現在は過去の出来事の重層的な積み重ねででき上がっております。過去を正しく理解しない場合には、現代に関する認識もゆがんでしまうのではないかと思っております。それゆえ、私は、歴史の知識がすぐには役立たない、無用のものとは思わないですし、それを理解していくことは、教養としてだけでなく、人々の心を豊かにして現実に対する視野を広げると私は確信しております。今生きている人の人生がその人の生まれてから積み重ねられたものと同じように、やはり国や社会、この浦安も、そういった歴史の積み重ねによってなっているところであると思います。
 私も、歴史を学んでいろいろ思いますけれども、今の世の中、当たり前と思っていたことがそうではないということ、そういうことをわかっていくことが非常に重要ではないかと思います。そして、先ほど言ったように、歴史の知識がすぐ役に立つかといえば、なかなか難しいところもあるかもしれません。しかし、歴史の問題というのは即効性はないかもしれませんけれども、認識をどう持つかによって日本の行く末を左右するのではないかと思っております。
 直近の話題にも触れますと、国際問題で、尖閣あるいは竹島、北方領土、靖国神社あるいは従軍慰安婦、例は幾らでもございますけれども、こういったことをどう乗り越えていくか、そういうことをちゃんと考えていかなければいけないと思います。こういう歴史をしょっていくのは、もちろん私たちもそうなんですけれども、浦安に住む子どもたちも、まさしく将来にこういった課題を解決していかなければならないと思っております。そのためには、歴史の教科書や公民の教科書、どういうことを学ぶか、私はこれは非常に重要なことではないかと思いますし、いろんな要素が詰まっている話題ではないかと思っております。本当に意義が大きいのではないかと思っております。
 そこで、まず質問させていただきたいのは、歴史や公民教科書について、浦安市教育委員が採択してきた履歴といいましょうか、過去5回程度、採択の実績をお示ししていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事、山高智美君。
     (教育総務部参事 山高智美君登壇)

◎教育総務部参事(山高智美君) おはようございます。
 柳 毅一郎議員の一般質問にお答えします。
 件名1、浦安市の教育について、要旨1、教育委員会の認識、細目1、歴史・公民教科書についての認識の中で、本市が採択してきた歴史・公民教科書の過去5回の採択結果についてのお尋ねでございます。
 中学校教科書の過去5回の採択につきましては、平成12年度、13年度、17年度、21年度、23年度に行われておりまして、歴史・公民教科書は、いずれも東京書籍の教科書が採択されています。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) わかりました。
 私も、この東京書籍で中学校のとき習いました。今思い返しても、いまだに家にあって読んだりもしてみたんですけれども、何でこの教科書になったのかなというのが少しわからないというところでございます。そもそもなぜ今回こういう話題を一般質問で通告したかといいますと、選定理由が不明確といいましょうか、いまだに見えないところでございます。
 平成23年8月の浦安市教育委員会第8回定例会の議事録を読ませていただきまして、議案第6号が24年度から使う教科書の議案になっているんですけれども、こちらについては秘密会になっているということが記載されておりましたが、なぜ秘密会ということにするのか、その理由をお示ししていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 教科書の採択には、静ひつな環境を確保し、外部からの働きかけに左右されることなく、公正かつ適正な採択がなされることが必要ですので、非公開としております。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) 静ひつな環境が必要ということで、やっぱり教えていただけないのかなと思います。
 浦安市はご存じのとおり共同採択地区でございますけれども、お隣の市川市と一緒に採択を決めているということでございます。市川市では少なくとも議事録において選定理由を、そんなに量は多くないですけれども公開しているんですけれども、こちらについて浦安市が行わない理由はどの辺にあるのかなと思いますので、お聞かせください。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 教科書採択にかかわる資料につきましては、千葉県教育委員会が9月1日以降に採択地区の関係資料について公開請求に応じていることから、本市も同様に公開請求に応じているところです。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) 公開請求に応じているということ。
 そこでなんですけれども、共同採択地区ですので、認識は一つにしているところじゃないかなと思うんですけれども、私が入手したのは市川市のものだったので、それで聞かせていただきたいのは、歴史教科書について、「東京書籍の教科用図書は、子どもたちが歴史学習をする中で、自分の歴史観を育んでいくには、バランスが取れた教科書である。自主的に学習できるような工夫がされており、歴史的資料や写真が充実し、見やすい配置になっている」という選定理由になっておりますけれども、浦安市も同じなのかというのでお聞かせいただきたいと思うんです。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 本市教育委員会に報告されました歴史教科書の選定理由としましては、「歴史的分野は歴史的事象に関する関心を高め、多面的・多様的に考察できるよう構成されていること、また、より自主的に学習できるような工夫がされており、歴史的資料や写真が充実していて、見やすい配置になっていることから、東京書籍を選定した」となっておりまして、市川市とほぼ同じ理由でございます。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) 私も採択に関係している人に話を聞いたことがあるんですけれども、確かに資料や写真が充実しているというのは、結構大きな要因だということは聞いております。例えば、自主的に子どもが勉強できるような書き方になっているとか、そういったことは確かに重要なのかなとは思いますけれども、非常に曖昧としていて、何とでも言えるというような印象を受けるんです。それ以上回答は返していただけないと思うんで、そのあたり、もう少しこだわりを持ってと言ったら言い過ぎかもしれませんけれども、私はわからないので、もう少し突っ込んで言ってほしいなというのは気持ちとしてあります。
 そして、同様に市川市の議事録を見ますと、公民分野、「地理や歴史と公民の学習には関連があり、同じような構成になっているものがよい。単元も新学習指導要領に沿ってバランス良く構成されている。子どもたちが、自主的・積極的に学習できるような工夫がなされている。資料・写真が充実している」という、大体似たような理由になっているんですけれども、公民の分野についてもこういった認識でよろしいでしょうか。お聞かせください。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 本市教育委員会に報告されました公民教科書の選定理由としましては、「公民的分野では、単元が新学習指導要領に沿ってバランスよく構成されていること、また、各章の課題やまとめ方が具体的で、生徒が自主的・積極的に学習できる工夫がなされており、写真・資料が充実していることから、東京書籍を選定した」となっておりまして、市川市とほぼ同じ理由でございます。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) ほぼ同じということなんですけれども、何が一番重要なのかということを改めて浦安市教育委員会にお聞かせ願いたいんですけれども、自主的・積極的に学習できるというのは、歴史認識とかそういったことについては余りこだわりがないというか、私はそこを聞いていかないといけないと思っております。資料が見やすいというのは、確かに見やすいほうがいいに決まっているんですけれども、歴史認識等については議論等はされたんでしょうか。そのあたりを確認させてください。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 東京書籍につきましては、歴史の見方を広げ、学習を深めるページが充実しており、学び方や調べ方が工夫されているというようなこと、また、地域の歴史への関心が高まるように特設ページを設け、歴史調査の方法が具体的に例示されているなどというような調査報告を受けていることから、選定したところでございます。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) わかるようなわからないような答えでありますけれども、私も公立の中学校に通っておりましたので、東京書籍を使っていて、何となく、今思い返すと、書き方として少し、少しといいましょうか、もちろん検定を通っているところなので、書き方はうまく書かれているんですけれども、どうしても読んでいくと一方向に行ってしまうような気がしてなりません。
 それ以上回答は頂戴できないと思いますので、次に進みます。
 採択方法と手順についてなんですけれども、改めてなんですけれども、浦安市が現在、市川市と共同採択地区になっているといった理由は、どういった理由があるのかお示ししていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 小・中学校におけます教科書の採択につきましては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第12条により、「都道府県の教育委員会は、市若しくは郡の区域又はこれらの区域をあわせた地域に、教科用図書採択地区を設定しなければならない。」と規定されています。本市と市川市が共同採択地区となっておりますのは、千葉県教育委員会が自然的、経済的、文化的条件を考慮して、葛南西部採択地区として設定しているためでございます
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) そのまま、法律のままだと思うんですけれども、それでは自然的、経済的、文化的条件というのはどういうことなのかなと思いますので、前例踏襲と言ったら失礼かもしれないですけれども、ずっと一緒にやってきたのかなと思いますので、そのあたり、疑問を持たれなかったかなと思いますので、お答えしていただきたいと思います。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 自然的、経済的、文化的条件とは、本市と市川市がともに江戸川や東京湾に接し、東京都と千葉県の県境に位置するという自然環境や、経済的・文化的な交流が古くから盛んに行われていたことと理解しております。また、本市と市川市は、学校教育の場でも教育行政の場でも長年交流が深く、ともに協力しながら取り組んできたこれまでの経緯もあり、共同採択地区となっているものと理解しております。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) 市川市と教育行政でいろいろ交流があるということが理由にされていると思うんですけれども、わからないのが、今までは交流があるから、よりそれがいいと言われるかもしれないんですけれども、市単独で教科書の採択手順を踏むというのは、何かデメリットがあるのでしょうか。よろしくお願いいたします。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 本市単独での採択となった場合には、現在の葛南西部採択地区協議会で実施していますような綿密な調査・研究の水準を維持することが難しくなることが予想されます。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) 綿密な調査ができないということで、2つの市が集まったほうがよりいいものになると、そういうお答えでしたけれども、後の質問に回しますので進みます。
 千葉市とか市原市、船橋市が教育委員会の会議を公開していらっしゃると思うんですけれども、こういったことの取組みについてはどういうお考えをお持ちなのか、お聞かせ願いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 教科書の採択につきましては、先ほどもご答弁申し上げましたように、静ひつな環境を確保し、外部からの働きかけに左右されることなく、公正かつ適正な採択がなされることが必要です。そのため、市川市及び浦安市においては、教育委員会会議を非公開としているところです。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) 先ほど質問で答えがあったと思うんですけれども、採択地区の最小単位は市もしくは郡とされているところなんですけれども、先ほど、市川市と共同でやることが綿密な選定のプロセスになるということをお答えされてしまったので、聞くのも非常に心苦しいんですけれども、昨今、地方のことは地方で決めると、市独自で考えていくということも、私は必要になってくるんじゃないかなと思っております。浦安市としても、区割りを決めているのは、先ほどもご答弁があったように県でございますので、あくまで浦安市は独自でやっていくという、そういう考え方もありなんじゃないかなと私は思っているんですけれども、この点についてどういうお考え、先ほどちょっと厳しい回答をいただいたので、改めて聞くのは大変心苦しいですが、お答えしていただきたいと思います。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 現在、葛南西部採択地区協議会では、2つの市における指導経験豊かな教員による綿密な調査・研究のもとで教科書の選定が行われております。そのため本市も市川市も単独採択の計画はございません。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) 私は、今回質問するに当たりまして、全国の採択の様子を調べてみました。それで、全国を見渡しますと、自治体規模で、浦安市は 16万都市でございますが、はるかに少ない人口でも自主的にやっている自治体がございます。それを思うと、人口だけではなくて、もちろん見識が豊かな人がいらっしゃるということが大前提だと思うんですけれども、人口とは言わないまでも、浦安市だけでは本当に厳しいものなのかどうか、それについてお考えがあるようであればお答えしていただきたいので、よろしくお願いいたします。

議長(西山幸男君) 教育総務部参事。

◎教育総務部参事(山高智美君) 議員おっしゃるとおり、確かに東京都では市町村ごとの単独採択を実施しておりますが、その採択の方法は市町村規模によりまちまちでありまして、人口の少ない地区では研究調査員が教科ごとに1名というようなことも聞いております。本市では、教科書採択には十分な調査・研究が必要と考えておりますので、現状では共同採択による教科書採択を継続すべきと考えております。
 以上です。

議長(西山幸男君) 柳 毅一郎君。

◆(柳毅一郎君) わかりました。
 この点についてはここで終わろうと思うんですけれども、改めて歴史や公民、公民の教科書も読みましたけれども、敗戦後からの経緯を細かく書かれているところだと思うんですけれども、私は非常に憂慮するところでございます。冒頭に述べたんですけれども、グローバル化が進んでいる現代で、歴史を学ぶ意義というのは本当に大きくなっているんじゃないかなと思います。国とかの活動というのは、どうしても他国とのあつれきを生んだりしますが、相手のこともちゃんと知っておかなければいけないと思います。もちろん教科書に一部は記載がなされているところなんですけれども、今の日本を見ていると、言われっ放しというか、そういうところがあるのではないかということを付言させていただきたいと思います。子どもたちが今後どういう対応をしていくかというのは、歴史を学ぶということは非常に大きいことではないかと思いますので、その意見を述べてこの質問は終わらせていただきたいと思います。

カテゴリー: 浦安 パーマリンク

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