冷戦終結からはや20有余年を経たが、アジア世界はいまだ冷戦構造の残滓を温存するばかりか、新たな大国が出現し「新冷戦」ともいうような権力政治の舞台に逆行しつつある。
そこでもしもアジアの大国政治が大戦争を惹起し、我が国に惨禍を及ぼすことがあるとすれば、それは朝鮮半島の南北対立に起因する可能性が高いであろう。我が国と一衣帯水を隔てた朝鮮は、その地理的近接性から歴史的に我が国と特殊緊密な利害関係を有してきた。
日清日露の両戦役は、朝鮮の帰属をめぐる戦いであり、現在の緊迫した朝鮮情勢の帰趨は直接に我が国の安全保障に影響する。そこで、この朝鮮問題に我が国がいかに立ち向かうべきかということについて、的確な歴史把握と時事分析をもとに、思想や理論、政策論的考察を深めることを目的とした研究会を設置する。また当研究会は月例開催で全五回を目途とする。以下に研究会の日程とテーマを示す。
・第一回研究会
日程:7/1
テーマ:「朝鮮通史概観Ⅰ(檀君建国から高麗滅亡まで)」
・第二回研究会
日程:7月下旬~8月上旬開催予定
テーマ:「朝鮮通史概論Ⅱ(李朝建国以降)」
「朝鮮総督府の統治実績について」
・第三回研究会
日程:8月下旬~9月上旬開催予定
テーマ:「近代朝鮮における戦史研究」
「朝鮮情勢に関する時事分析Ⅰ―政治・文化的観点から」
・第四回研究会
日程:9月下旬~10月上旬開催予定
テーマ:「朝鮮情勢に関する時事分析Ⅱ―社会・経済的観点から」
・第五回研究会
日程:10月下旬~11月上旬開催予定
テーマ:「朝鮮情勢に関する時事分析Ⅲ―軍事・外交的観点から」
議論総括