『靖献遺言』を読む1屈平

近藤啓吾著『靖献遺言講義』をテキストとし、これから浅見絅斎著『靖献遺言』を読み進める。

『靖献遺言』の要約としては、ネット上で発見したhttp://plaza.rakuten.co.jp/sailmssn/50000が秀逸だと思う。

 

巻の一

屈原、字(あざな)は平、春秋戦国時代、楚の王族出身。楚の懐王に重用されたが、上官大夫の讒言にあい失脚、苦衷のなかで『離騒』を作る。その後、秦に幽閉客死した懐王の子、頃襄王にも疎んぜられたが、楚の窮状を見かねた屈原は『懐沙の賦』を作り、汨羅に入水した。屈原の按君憂国の忠貞は、幕末の西郷隆盛や、高杉晋作にも影響を与えた。もっとも、歴史的に屈原は詩人として有名であり、その志操に対する評価は、むしろ己の才能に酔って君主の過誤を暴露した傲慢偏屈な人物と解された時代もあったが、シナでは柳宗元、我が国では林羅山などを通じて再評価がなされた。

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